
視力には大きく分けて、
近くを見る「近見視力」と遠くを見る「遠見視力」に分かれます。
学校での視力検査では、「黒板を支障なく見ることができるか」を調べる「遠見視力」の検査のみが行われます。
一方、
教科書やノートなど近くを見るときに必要な「近見視力」は、
学校保健法での義務付けもない為、ほとんど行われていないのが現状です。
近見視力不良の問題を研究する、
桃山学院大学の高橋 ひとみ教授は、
「黒板を支障なく見ることができるなら、近くは見えると言うのは間違い」と指摘しています。
近見視力不良だと、眼精疲労、肩こりなどの症状が起こり、集中力が続かないなどの弊害がでやすくなるだけでなく、本来重要な、教科書やノートの文字が見えづらいことが起きるのです。
さらには、運動能力をうまく発揮できないケースもあると言う。
高橋教授が、平成16年に大阪府内の小学1年~6年生920人に行った検査では、
遠見視力は1.0以上と正常であるにもかかわらず、教科書のふりがなや注釈が読みづらい
近見視力0.7未満の例が、右目で16人、左目で22人該当したと言います。
また、大阪府内の別の小学校で、近見視力不良の子供による漢字の書き取りを調べてみると、
画数が1本抜けていたり、突き抜けないはずのところが突き抜けていたりと、間違いが目立っていたと言う。

高橋教授は、
「漢字の細かなところまで、よく見えないために起きた可能性がある。
本人は見た通りに書いたのに、なぜ間違っているのか不思議に
思っていることもありうる。
能力ではなく、視力の問題だと考えている。」と話しています。
また、小児眼科に詳しい大阪の湖崎眼科、湖崎 克(まさる)医師によると、近見視力不良をきたす原因として、下記の3つのケースが多いと言う。
- 先天的な強度の遠視
- 眼の調節疲労(眼コリ【めこり】)
- 心因性による一時的な現象
携帯型ゲームなど、長時間近くのものを見続けていると、眼の水晶体を支える毛様体筋の緊張が続き、疲れとなって眼の内部や周辺の筋肉が凝ることがあります。
言ってみれば、『眼こり(めこり)』です。
この『眼コリ(めこり)』の状態になると、ピントの調節がしにくくなるため、視力が低下します。
なお、近見視力が不十分でも、ある程度筋力で調節できてしまいますが、
長期間放置すると、眼精疲労だけでなく、遠見視力まで悪くなることが心配されています。
お子さんの遠見視力だけでなく、近見視力にも注意することが重要です。
近見視力の測定方法

近見視力の検査方法は、遠見視力の測定方法と同様に、
アルファベッドのCの形(ランドルト環)を使うことが多く、
違いは、近距離(30cmの距離)で、方向を答えさせると
言う点です。
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